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10代男子バレーボール選手 膝蓋骨直下の痛みについて

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現状説明(評価結果・考察)

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※以下は、からだちで確認した症状や身体所見に基づく評価・考察です。疾患名の確定診断や画像検査の必要性については、整形外科での確認が必要です。

現在は、膝蓋骨のすぐ下に痛みが認められています。

特に、

・ジャンプ動作で痛みが出る
・着地時の痛みが強い
・脛骨粗面の圧痛がない
・脛骨粗面の目立った隆起がない

という状態です。

成長期に起こりやすいオスグッド病では、膝蓋腱が付着する脛骨粗面周辺の痛み・圧痛・腫れ・隆起などが認められることが多いため、今回の所見からは、現時点でオスグッド病の疑いは比較的高くないとからだちは考えています。

一方で、膝蓋骨直下の痛みがあり、ジャンプや着地によって症状が強く出ていることから、現時点では、

膝蓋腱症・膝蓋腱付着部障害、いわゆるジャンパー膝の疑いが高い状態

と考えています。

膝蓋骨の下側から脛骨粗面をつないでいる組織は膝蓋腱です。膝蓋腱は、大腿四頭筋が生み出した力を下腿へ伝え、膝を伸ばす動作やジャンプ、着地、ダッシュなどに大きく関わっています。

ジャンパー膝は、バレーボールなどジャンプを繰り返す競技で起こりやすく、膝蓋骨下端から膝蓋腱周辺の限局的な痛み、ジャンプ・着地・走行時の痛みが特徴です。一般的には「膝蓋腱炎」と呼ばれることもありますが、腱の状態は単純な炎症だけではなく、繰り返しの負荷による腱組織の変化を含むため、現在は「膝蓋腱症」や「膝蓋腱障害」という表現も使われます。

また、膝蓋腱の深部にある膝蓋下滑液包への刺激や炎症の疑いも鑑別に含まれます。

16歳という成長期であることを考えると、膝蓋骨下端の骨・成長軟骨周囲に負担が加わる、シンディング・ラーセン・ヨハンソン病などの疑いについても、症状が続く場合には医療機関で確認する必要があります。

着地時に体幹や股関節を十分に使えず、膝を中心に衝撃を受け止める動作になると、大腿四頭筋が強く働き、膝蓋腱へ大きな負荷が集中する可能性があります。

ただし、着地時に膝が前へ出ること自体が、必ず悪いわけではありません。

問題となりやすいのは、

・股関節を十分に曲げられていない
・体幹が安定していない
・膝だけで衝撃を受け止めている
・膝が内側へ崩れている
・膝を硬くしたまま着地している

など、身体全体で衝撃を分散できていない状態です。

現時点では、膝蓋骨直下へ負担が集中している原因を確認しながら、膝蓋腱への負荷を減らすフォーム改善に取り組むことが重要です。

練習・競技継続に向けた注意点

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今回特に負担がかかりやすい動作は、

・繰り返しのジャンプ
・ジャンプからの着地
・スプリントからの急停止
・切り返し動作
・低い姿勢での連続したレシーブ動作

です。

練習を全面的に中止する必要があるかどうかは、痛みの程度や医療機関での評価によって異なります。

ただし、痛みを我慢しながらジャンプや着地を繰り返すことは避け、症状に合わせて、

・ジャンプの本数
・ジャンプの高さ
・着地回数
・ダッシュや切り返しの本数
・練習参加時間

を一時的に調整してください。

練習中に痛みが強くなる場合や、練習翌日に痛みが増えている場合は、現在の負荷が高すぎる可能性があります。

フォーム改善のポイント

着地では、膝だけで衝撃を受け止めず、股関節・膝関節・足関節を連動させることが大切です。

意識したいポイントは、

・股関節を後方へ引くように曲げる
・体幹を軽く前傾させる
・股関節、膝、足首を同時に使う
・膝が内側へ崩れないようにする
・足裏全体で静かに着地する
・一瞬で止まらず、複数歩で減速する

ことです。

スプリントからのストップや切り返しでも、膝だけを前へ出して急停止するのではなく、重心を少し下げ、股関節を使いながら減速することを意識してください。

からだちでは、単純に「膝を前へ出さない」フォームを目指すのではなく、股関節と体幹を使って膝への負担を分散できるフォームを作ることが重要だと考えています。

ウォーミングアップ

練習前は、ストレッチだけで終わらせず、段階的に身体を競技動作へ近づけてください。

おすすめの流れは、

軽いジョギングやスキップで筋温を上げる
足首・股関節を動かす
大腿前面・大腿後面・下腿部を動的に伸ばす
低いジャンプから開始する
小さな着地動作でフォームを確認する
問題がなければ徐々に高さと強度を上げる

という順番です。

痛みがある膝蓋腱を強く押したり、反動を使って大腿前面を強く伸ばしたりすることは避けましょう。

からだちからの提案(セルフケア・身体づくり・受診目安)

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痛みが強く出た練習後は、タオルなどを介して、膝蓋骨直下を10〜15分程度アイシングしてください。

長時間冷やし続けるのではなく、皮膚の状態を確認しながら短時間で行いましょう。

セルフケアとしては、

・痛みが強い日はジャンプ量を減らす
・患部を繰り返し強く押さない
・痛みを確認するために何度もジャンプしない
・練習後のアイシングを行う
・睡眠時間を確保する
・食事と水分補給を整える
・翌朝の痛みを確認する

ことを意識してください。

改善に向けては、安静だけではなく、症状に合わせて膝蓋腱へ段階的に負荷をかける運動が重要です。膝蓋腱症に対しては、負荷を段階的に高める運動療法が保存的対応の中心になります。

からだちでは、状態を確認しながら、

・大腿四頭筋の等尺性トレーニング
・ゆっくり行うスクワットやランジ
・臀部、特に中臀筋・大臀筋の強化
・足関節とふくらはぎの機能改善
・体幹の安定性向上
・低い高さからの着地練習
・スプリントからの減速練習

へ段階的に進めていきます。

痛みを取り除くだけでなく、

「ジャンプしても痛みにくい身体」
「着地で膝に負担を集中させない身体」

を作ることが、再発予防と競技パフォーマンス向上につながります。

また、

・膝蓋骨直下の腫れや熱感が強い
・安静時や夜間にも痛い
・通常歩行や階段でも痛い
・膝が抜ける、引っかかる、ロッキングする
・片脚でのジャンプや着地ができない
・痛みが徐々に強くなっている
・負荷を調整しても症状が続く

場合は、練習を無理に継続せず、整形外科で画像検査を含めた確認を受けることをおすすめします。

目標は、痛みを我慢しながら練習を続けることではありません。

膝蓋腱への負荷量、股関節の使い方、着地フォーム、練習前後のコンディショニングを整えながら、長くバレーボールを続けられる身体を作っていきましょう。

からだちの先生と一緒に、膝への負担軽減と競技力向上の両方に取り組んでいきましょう。